本当にいい本とは?
本の内容の価値はいったい誰が決めるのでしょうか。
僕は高校の時、なぜ夏目漱石の「こころ」を読まされたのか、なぜ芥川龍之介、太宰治が文豪と呼ばれたのか、なぜ森鴎外の「舞姫」が読み継がれているのかわからなかった。
なんなら、今もわからない笑
しかし、きっと読み継がれるだけの何かがあるのだろうと思う。(多少は伝統であったり、学校側の意図があるとは思うが)
こころは一章、二章は先生の現代について、三章では先生とKについて語られている。
一言で表すならばある人の日記と手紙である。
内容も、親友を女性を取り合う中で失ってしまったということである。
簡潔に表せば、日常にありふれた内容ではないとはいえ、似た作品がきっとないわけでもなく、それを読んでじゃあ、なにを読み取れというのだということでもある。
そして、実際に読んでみて、難解な文でかかれ、学校の授業では意味のわからない解釈を聞かされ、テストで評価されたであろう。
しかし、大人になった今、ある程度内容の概要は思い出すことはできる。
それはなぜか。
何度も読んだからというのもあるかもしれないが、それ以上にその本がなにか印象を残したからであると思う。
どんな本がいい本かは人それぞれであると思う。
解釈も人それぞれであると思う。
だから、その本に対する評価は人それぞれである。
Amazonのkindleで本の評価を見ると星5から星1まで満遍なくいる本が多い。
有名な本だからといって、必ずしも評価がいいわけではない。
そういった評価はそういった読解の観点があるのかという面においては勉強になると思う。
ただ、それが全てではないからこそ、自分に手に取るまで本の自分にとっての価値がわからないのが面白いところである。
僕なりのいい本とは、何か印象に残ることがある本。
読んでる時に楽しい、不快などあるだろう。
読んでる時は読んでる時。
時間が経ってからその本がどこまで自分の中を占めているかでいい本を決めている。
僕の人生が変わった本として1番にあげれるのは
「秘密結社 ベネディクト団」という翻訳本である。
今もその本を知ってる人はいないだろう。
僕も作者もその本もほとんど知らなかった。
ただ、ブックオフを歩いていたら目に止まり、なんとなく買って、なんとなく読んだ本である。
この本があるからこそ、今本が好きなのである。
いい本との出会い方はきっと、自然にあっちから来る本であるとおもう。
友達からの紹介、本屋で目に入った、偶然手に入ったなど。
ぜひそんな本を大切にして欲しい。
そして、そんな本をぜひ紹介して欲しい。
以上、全く文学と関係ない理系大学生からのいい本とは何かという話でした。